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自己の革新に対する積極性とそれに適した環境の探求は、思い描いた有意義な人生を実現する大きな助けになる
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社会学者であるエベレット・M・ロジャースが提唱したイノベータ理論。

新しいアイデアや技術が社会になぜ普及したりしなかったりするかや、どのように普及するかを説明しようとする理論で、ビジネス志向の人なら知ってる方も多いのではないでしょうか。

まずはwikipediaの抜粋を…。


Diffusionofideas

    ロジャースは革新性に基づき、社会システム内の個人を分析・分類した成果が認められている。アイデアが普及・拡散する過程の採用者を標準的な5カテゴリに分け、これら採用者の数を時間軸にわたってプロットすると累積度数分布の曲線がSカーブとなることを発見した。各カテゴリは採用順に「イノベーター」「アーリーアドプター」「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」と呼ばれている。

    イノベーター

      新しいアイデアや技術を最初に採用するグループ。リスクを取り、年齢が若く、社会階級が高く、経済的に豊かで、社交的、科学的な情報源に近く、他のイノベーターとも交流する。リスク許容度が高いため、のちに普及しないアイデアを採用することもある。

    アーリーアドプター

      採用時期が2番手のグループ。オピニオンリーダーとも言われ、他のカテゴリと比較すると周囲に対する影響度が最も高い。年齢は比較的若く、社会階級は比較的高い。経済的に豊かで、教育水準は高く、社交性も高い。イノベーターよりも採用選択を賢明に行い、オピニオンリーダーとしての地位を維持する。

    アーリーマジョリティ

      このカテゴリの人は一定の時間が経ってからアイデアの採用を行う。社会階級は平均的で、アーリーアドプターとの接点も平均的に持つ。

    レイトマジョリティ

      このカテゴリにいる人は、平均的な人が採用した後にアイデアを採用する。イノベーションが半ば普及していても懐疑的に見ている。社会階級は平均未満で、経済的な見通しは低く、社会的な影響力は低い。

    ラガード

      最も後期の採用者。他のカテゴリと比較すると社会的な影響力は極めて低い。変化を嫌い、高齢で、伝統を好み、社会階級も低く、身内や友人とのみ交流する傾向にある。


1962年に提唱されたこの理論では、経済・教育・交流の水準の高さを革新性の分類分けに関連付けられていますが、昨今起きている「イノベーション」では、その関連付けが合わなくなってきているように思います。実際それらの側面を省略した説明を多く見かけます。
見方を変えれば、省略する必要性こそが、今がまさに変革期の真っ只中にあることを物語っているのかもしれません。
さて、前置きが長くなっちゃいましたが、本題はここからです。

この記事では、ビジネスをどうすれば成功させられるのかというのはさておいて、人生を考える上での参考としてこの理論を応用してみようかと思います。

進学、就職、転職、人材登用、起業、結婚、育児などの人生の大きな選択となる場面で、自分(あるいは家族や子供や部下などの選択を代理する立場にある人)がロジャースの提唱するカテゴリーのどれに属するのかを知っておくことは、意義があるのではないかと思います。

革新に対する積極性という点で本来の自分の志向と異なる組織や集団に属すると、そのギャップから多大なストレスが生じると思うからです。

実際のところ、人生の選択をする時に、自分の将来と属する集団の将来性について検討しますが、自分の革新性を分析し、属そうとする集団の革新性を考察し、適合を検討をすることを意識的にすることは、あまりないのではないでしょうか。

そうして見過ごされた革新に対する積極性のギャップによって、ストレスが生じることが多々有ります。

例えば、、、、。

革新に対する積極性が最も研ぎ澄まされたイノベーターが、イノベーションに懐疑的な集団の中で、不自由を感じずに才能を発揮できるでしょうか?

アイデアの採用に慎重な人が革新を積極的に必要とされるポジションに立てば、双方のジレンマを嫌悪に変えずに解決するための労力が相当に必要となることになりそうです。

創造力豊かな子供が、進学システムの中で点数を上げた結果、将来安定高収入のラガート組織に就職すれば、才能を発揮する意欲のやり場を別に探し求めることになるでしょう。(もちろん、それが悪いということではありません。)

人類が人類たる所以は進化の積み重ねの上にあります。進化は、時に遅々とした変化であり、時に一夜にして遂げる革新であるでしょう。

人生の幸福について考える時、人は革新性という事についてもっと様々な見方で考察をすべきなのではないかと思います。

デジタル革命や社会構造が激しく変化する中で、イノベーションを持て囃す風潮があるように思いますが、急速な変革こそ是ということではありません。遅々とした歩みの中にある着々とした築きによってしか生み出せない変革もあります。その逆もまた然りです。

有意義な人生というのは人それぞれ異なりますが、どのような人生であれ有意義であるためには、その人それぞれの恵まれた環境に身をおく、あるいは環境を作り出していくことになろうかと思います。

「人それぞれ」を知り、自己の革新に対する積極性とそれに適した環境の探求は、思い描いた有意義な人生を実現する大きな助けになるのではないでしょうか。


鍵盤の皇帝の異名をとったオスカーピーターソンは、革新性が持て囃された70年代のJazz界にあって、安定したハッピーな演奏を信条に我が道を追求した。

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