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近況報告 2019 かあちゃんよく頑張った!後編④
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前回につづいてのブログです。
後編が随分長くなりましたが、今回がこのシリーズの完結編です。

入院準備は大変

先生からは手術後順調だとしても退院には1ヶ月はかかるだろうと聞かされていました。

家内は入院に向けて自分の病のことを思うだけでも大変だと思うのですが、自分が留守にする間の子供たちの生活を段取りをしてくれ、随分と頑張ってくれました。
こういう事態が発生すると普通に二人分の衣服の段取り準備だけでも大変だと思うのですが、それにまして生後ほんの3か月しか経っていない赤ちゃんの段取りまでしなければいけません。準備が大変である上に、一時的であるとは言っても、つい先日腹を痛めて産み落とした我が子と離れるだけでも、心配で心が引き裂かれる思いだったろうと思います。
オムツのことからお風呂のことやミルクのこと、僕でもなんとかなるようにしっかり段取りしてくれました。
おかげで入院中は息子と娘を連れて僕の実家で生活したのですが、私の母が赤ちゃんの世話をくれたのもあって、子供たちにはほとんど不便を与えずに済みました。

入院の日

そうして、ついに家内が手術台にのぼる時がやってきました。

入院の当日、息子が学校に行ってから、娘を僕の実家に預けて、二人で病院に向かいました。
個室入院で申し込んでいたのですが、前日に空きがないため相部屋になるという連絡を受けていたので、家内にはそのことも不安を高めることとなってしまっていたはずなのですが、よく平静を保っていたと思います。
病院について部屋に案内されてみると、相部屋ではあるのですが二人部屋であるうえに、もう一つのベッドは空いており、実質的には個室状態でした。心細い気持ちの家内にはこうした些細なことでも明るい材料があってよかったです。
手術は翌日です。
その夜、僕は息子のビデオメッセージを作って家内に送りました。手術がうまくいきますように!!

手術の日

夜があけて、いよいよ手術です。全身麻酔で10時間の大手術となります。
頭部を開き頭蓋の内側にある脳をもちあげ、眼球の奥あたりにある腫瘍までアクセスするというのですから、素人の私でも簡単な手術ではないことは容易に想像できます。
9時すぎだったかと思います。家内を手術室まで見送りました。先生に全幅の信頼をよせ、覚悟を決め手術室に向かう家内は笑顔でした。僕も平静を保ち笑みを返していたつもりでした。でも、内心では胸が張り裂けそうでした。

手術中は異変や緊急の事態が発生した場合に家族が判断しなければならない場合があります。
そのため、私は家内の病室でずっと待機でした。実に長い待機時間でした。幸いその間、手術室からは一切の連絡はありませんでした。何もないということは順調に問題なく進んでいたということだったのだと思います。
19時くらいまではかかるだろうと思っていたのですが、少し早く17時半くらいだったかな。看護師さんから手術が成功に終わったと連絡がありました。

ほっと胸をなでおろす

早速、家内に会いに行きました。家内はICU(集中治療室)でほぼ全身を拘束された状態で、専用のベッドにいました。うっすら意識がありましたが、言葉は出ません。目には涙がたまっていました。僕は顔を近づけて「よく頑張ったな!先生から成功って聞いたで。おめでとう!!」と声をかけました。
同じような言葉をつい先日かけた気がしました。娘を出産した時です。その時は家内も産み落とせた安堵と嬉しさでいっぱいでした。
今回も安堵。ホッとしたのに変わりはないのですが、なんというか、、、命がけの危機から抜け出せた安堵というのは、なんとも言えないものでした。
出産のときの安堵なら何度でも味わっていいと思うのですが、この時の安堵はできることならもう味わいたくないです。

摘出した腫瘍も見せてもらいました。梅干し程の大きさでした。先生からはひとまず手術はほぼパーフェクトに成功したと報告を受けました。

僕は家に帰って家族に手術の成功を報告しました。息子は「ヨッシャ-!!」とガッツポーズです。

その後

あれから4か月。我が家に少しずつ平穏が戻ってきました。

術後すぐのMRI検査で、あの激しい頭痛の原因と目された脳浮腫が治まったことが確認され、腫瘍の病理検査結果も良性とのことで、本当の意味で安堵です。
術後の経過はというと順調に回復のプロセスを進んではいたのですが、それでも目も当てられないほど大変な日々でした。術後3日後くらいから顔がパンパンに腫れあがりました。プロボクサーが最終ラウンドまで闘った時のような状態です。
これは術前から説明を受けていたことなので、予想通りの結果なのですが、それでもその症状があまりに激しいので、息子と会せてやるのも憚られました。早く会いたいであろうのに数日間は会うこともできず、寂しい思いをさせてしまいました。
しかし、これらは日にち薬で治るもの。日に日に腫れも治まり、4か月経った今では腫れはもうほとんど気になりません。

最後に

現在はどうなっているかというと、患部に違和感はまだまだ消えてませんし、頭痛があったり、精神的にも波があったりと、全快にはまだしばらく時間を要しそうです。
それでも、休日を外で楽しんだり、旅行に行ける程度にはなりました。

この一年、家内は本当に頑張ったと思います。
苦難を乗り越えた今思うことは、今この時間の大切さ。家族一緒にいる一分一秒が本当にありがたく思えます。
この時間をいつまでも大切にしたいと思います。

さて、今回のシリーズはこれで終わりです。
家内の妊娠が発覚して以来この一年間、本当に多くの方が支えてくださり、励ましていただきました。
友人、親類、家族、兄弟、仕事仲間、ジンタのお客さま、スタッフたち、病院の皆さん、ほかにもたくさんの方が目に浮かびます。
今自分たちがこんなに幸福にいられるのは皆さんのおかげです。

このブログ記事を締めるにあたって、家族一同心より御礼申し上げます。

そして、最後に。

かぁちゃん、本当によく頑張った!!

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