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悪魔に魂を売るということは、どんな困難な道だろうとただ前に向かって心身をぶつけていくこと
↓に
 

ブルースの神様と言われるロバート・ジョンソン。

ローリング・ストーンズやエリック・クラプトンがこのブルーズマンに大きく影響を受けたと語っているのは有名な話ですね。
この人はブルースやロックに留まらず今のポピュラー音楽に影響をもたらしていると言われ、今も色んなミュージシャンが世界のどこかで、「Sweet home Chicago」や「Crossroad Blues」などのロバート・ジョンソンの名曲をカバー演奏しています。

このブルースの神様には伝説があって、「運命の十字路(クロスロード)に立ち、ブルースの神業を授かるために、悪魔に魂を売る契約をした。」と言われています。

ボクもブルースを演奏し続けてこの方20年ですが、この伝説は本当なんだろうと信じずにいられません。

19歳で魂と引き換えに手に入れた神業ブルースとギターを片手にアメリカ大陸を演奏して周り、27歳の時に演奏先で人妻に手を付けてその主人に殺害されます。

岐路(クロスロード)といえば、日本芸術の革命家、岡本太郎さんの名言があります。
「私は、人生の岐路に立った時、いつも困難なほうの道を選んできた。」

岡本太郎

岡本太郎さんはこうも言っています。

『生きるというのは瞬間瞬間に情熱をほとばしらせて 現在に充実することだ。過去にこだわったり、 未来でごまかすなんて根性では 現在を本当に生きることはできない。』

ブルースの神様が悪魔と交わした契約とはこういうことなんだろうなと思うんです。

芸術に生きるということには生きる困難がかならず伴う。困難を乗り越える意欲を力に換えて自他に挑む。そうして生きる姿は、さもすれば悪魔にとりつかれたかのように映るのかもしれません。

ロバート・ジョンソンは母親の不倫相手との間に生まれます。10代でその事を知った彼は不倫相手の姓「ジョンソン」を名乗ります。そして16歳で結婚し子供を授かるのですが、出産時の事故で妻子を同時に失います。そうして悪魔に魂を売って旅に出た。

俗世の柵と縁を断ったロバート・ジョンソンの音楽には、生きている瞬間がギターと歌にそのままのっかっています。

「ギターテクニックが超絶!」

「歌がスゴイ!」

「一人で弾いて歌ってるのにこんなグルーブ出せるなんて、まさに神業!」

いろいろスゴイですが、何よりもスゴイのは「音楽に賭けた決意」。

その凄みなんじゃないでしょうか。

時代を越えて、国を越えて現代音楽に影響を及ぼしたブルースの神様。だけど、それを目指したことなど有り様もなく、偉業を遂げることに目が眩むことももちろんない。

ただひたすらにブルースを歌った。

生きる瞬間を爆発力をもってブルースにのせたんでしょうね。

もしロバート・ジョンソンが岡本太郎に会ったらこう言うんじゃないかな。

「オレのBluesも『爆発』だよ。笑」

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